QlikとC40(世界大都市気候先導グループ)が 提携、東京など世界の大都市の気候変動に対し データ分析で支援

世界的な都市ネットワークの行動に結びつくデータ利用を加速、気候変動のリスクに対処

May 31, 2018

ビジュアル分析のリーダーであるQlik Technologies Inc. (本社:米国ペンシルベニア州、CEO:マイク・カポネ、以下Qlik®)は、2018年5月23日、東京、ロンドン、ボストンなど気候変動への緊急対応に取り組む大都市の世界的ネットワーク組織、C40(世界大都市気候先導グループ)と提携することを発表しました。今回のパートナーシップはQlikのCSRプログラムの一環として実現したもので、Qlikはデータ分析プラットフォームのリーディング・カンパニーとして、気候変動に対しデータ分析の側面から貢献していく予定です。

Qlikのデータ分析プラットフォームを活用することで、C40加盟の96都市は、データアプリケーションを使用し、協力体制の構築や、画期的な政策の実施といった、具体的な施策に講じる分析判断を得ることが可能となります。Qlikは各NGOにソフトウェアやサービスを提供することで、分析判断を通じた組織の変革に貢献するとともに、気候変動およびそれに関連した人道的危機について、データによる解決力を高めていきます。

C40のエグゼクティブディレクター、マーク・ワッツ(Mark Watts)は次のように述べています。
「気象危機の緊急性から見て、大都市は気候変動の脅威に取り組むためにあらゆる手段を使わなくてはならない局面に立っており、中でもデータは最も重要な手段の1つです。各都市は気候変動に対し、より迅速かつ深度ある解決を求め、データやアイディアを共有し、相互に学び合う努力をしてきました。C40では、Qlikとの提携により、データ分析によってこの作業を加速できることに大いに期待しています」

C40とQlikがパートナーシップをスタートさせたのは、最近米オーランドにて実施されたQlik主催の年次カンファレンス「Qonnections」でのハッカソン・チャレンジでした。このチャレンジでは、ボストン市とC40ネットワークが、同市全域の建築物におけるエネルギー利用データへのアクセスをQlikの開発者コミュニティに提供し、建築物のエネルギー性能を扱うアプリケーションを作ることで、ボストンの物件オーナー・企業・住民が、エネルギーの消費や費用、温室効果ガス排出量を低減させる可能性を探りました。

「Qonnections ハッカソン・チャレンジ」には8件のソリューションの応募があり、優勝はSchneider Electric社、第2位、第3位にはAxis GroupとSlalomが続きました。選考過程、決勝に進出したソリューションの概要は2018年6月20日に行われるウェブセミナーにて公開される予定です。入賞したソリューションはいずれも、エナジースター(ENERGY STAR)認証スコア、エネルギー消費原単位(Energy Usage Intensity)といった建築物の重要性能指標を中心に各種のデータポイントを拾い出し結びつけることで、建築物のカテゴリ別データを掘り下げ、同カテゴリ施設での比較(例:教育施設同士)、異なるカテゴリの施設における比較(例:教育施設と製造施設と小売施設)を可能にするものでした。

ボストン市エネルギー・環境・オープンスペース担当のトップ、オースティン・ブラックモン(Austin Blackmon)は次のように述べています。
「建築物から発生する温室効果ガスは、ボストン市の温室効果ガス排出量の約4分の3を占めています。家庭やオフィスで省エネを進めることは、どのようなものであれ、住民、経済、ボストンのためになります。市の持つ建築物のデータを戦略的に活用することは、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという当市の目標実現への鍵になるでしょう。C40とQlikのハッカソン・チャレンジによる、このすばらしいイニシアチブの成果を目のあたりにして、興奮しています」

QlikとC40のパートナーシップは、「Qonnections」での別のセッションを通じて、すでにC40の活動に影響を与え始めています。本セッションにて開発者は、温室効果ガス排出量や気候災害といった問題に関連するデータを用いて、新たな気付きを見出すアプリケーションに取り組みました。これらのアプリケーションのために使われたデータには、排出量・気候災害・気候変動対策についての情報など、C40 Citiesの全加盟96都市から提供された多彩なデータセットが含まれています。開発されたアプリケーションはデータを中心としたつながりと戦略的分析を強化するために、C40の加盟各都市に提供される予定です。

QlikのCEO、マイク・カポネ(Mike Capone)は次のように述べています。
「アナリティクスにはデータを通じて共通の使命を掲げることで、組織を変革するパワーがあります。QlikはC40との提携を誇りに思っています。各市の行政当局が互いにつながり、力を合わせ、政策を立てる過程を支援できるからです。それは気候変動対策に直結し、世界中の都市の住民の日常生活をより良いものにしていくはずです」

日本においても、5月22日(火)、23日(水)に東京都が開催した国際シンポジウム「きれいな空と都市 東京フォーラム」の中で、気候変動への大胆な対策の推進について協力の重要性とC40の役割が強調されました。このシンポジウムでは、東京都知事でC40の副議長でもある小池百合子氏が、初となるC40東/東南アジア・オセアニア地域会合での討論を先導し、さらに「きれいな空と都市実現に向けた東京宣言」の採択を発表しました。世界22の大都市が、技術と知識を共有することによって廃棄物と大気汚染の減少に取り組むことを約束したのです。

C40について

C40(シー・フォーティ、世界大都市気候先導グループ)は、世界96の大都市が結束し気候変動に対して大胆な対策を取り、さらに健康で持続可能な未来を目指す、その先頭に立っています。7億人以上の市民と世界経済の4分の1をカバーするC40加盟都市の市長たちは、自治体レベルにおいてパリ協定の最も大志ある目標の実現にも、人間が呼吸する空気の清浄化にも取り組んでいます。C40の議長は現在パリのアンヌ・イダルゴ市長、理事長は3期連続のニューヨーク市長であるマイケル・R・ブルームバーグが務めています。C40の活動は、ブルームバーグ・フィランソロピーズ、児童基金基金(CIFF)、およびレアルダニアの資金提供によって可能となっています。

URL:https://www.c40.org/
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クリックテック・ジャパン株式会社およびQlik Technologies Inc.について

クリックテック・ジャパン株式会社は、米国Qlik Technologies Inc.の日本法人です。Qlik® は、ユーザー部門主導のビジネスインテリジェンス、ならびにデータ分析プラットフォームのリーディング・カンパニーです。オンプレミス型、クラウド型のポートフォリオを通じて、データの場所を問わず、顧客企業におけるレポーティング、セルフサービス型ビジュアル・アナリティクス、ガイデッド・アナリティクス、組み込みアナリティクスまで、幅広いデータ分析の要望に応えます。Qlik Sense®、QlikView®、Qlik® Cloudでさまざまなデータを分析することで、隠れた相関関係を探索でき、新たな洞察やアイディアが得られます。Qlikは、米国ペンシルベニア州のラドナーに本社を構え、世界100ヶ国以上でビジネスを展開し、45,000社以上のお客様にご利用いただいています。